大使挨拶

令和3年10月13日
マラボ火山
赤ギのシンボルの木

在ガボン大使館のホームページにようこそ

 

 

          東京オリンピック・パラリンピックが終了しました。私のところに、ガボンの官民や外交団等多くの方々から、現下のコロナ禍において見事に開催したことへの賞賛の声が寄せられて来ています。当館管轄のガボン、サントメ・プリンシペ、赤道ギニアの3か国からも選手・代表団が参加しました。残念ながらメダルには届きませんでしたが、全力を出し切り、また日本のホストタウンや友好団体との交流を行い、有意義な滞在になったと聞いています。東京オリ・パラをきっかけとした日本とこれら3か国との交流が、将来に向けて継続・発展することを祈念するとともに、当館としても支援して参る所存です。
 
          さて私は、8月26日に、赤道ギニア共和国のテオドロ・オビアン・ンゲマ・ンバゾゴ大統領に信任状を奉呈しました。赤道ギニアは、ガボンの北側の大陸部分と島嶼部からなり、人口約130万人、面積は北海道の約3分の1で、首都のマラボはビオコ島にあります。1990年代はじめから石油が生産され、現在、一人あたり所得は約7千ドルとアフリカ最高位の一つです。また、アフリカで唯一スペイン語を公用語とする国です。石油収入を原資に、道路、公共施設、ホテル等のインフラが整備されています。
 
          マラボ市は、3007メートルの美しい富士山のようなマラボ火山が望める閑静な首都ですが、大陸側の経済都市バタは、石油関連の多くの外国企業が進出し、より活況を呈しているようです。しかし、今年の3月、バタ市近郊の弾薬庫が爆発し、その衝撃波により死傷者数百名を含む多くの人的・物的被害を出すという痛ましい事故がありました。茂木外務大臣もお見舞いのメッセージをお送りし、国際社会も協力してその復興に注力しています。
 
          我が国は、赤道ギニアに対し、石油生産が軌道に乗る以前の1982年度から93年度にかけて、食糧援助を中心に毎年約1億円の援助を供与して来ました。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/jisseki/kuni/j_90sbefore/905-23.htm(90年度まで掲載)


          赤道ギニア政府関係者からは、今でも、当時の日本の援助への感謝の気持ちを表明されることがあります。また、同国の天然ガス開発には、日本企業も資本参加していました。空手や柔道等の武道も普及しています。昨年度から草の根無償資金協力を開始し、またABEイニシアチブをはじめとするJICA研修生OBも活躍を始めており、こうした過去の実績を踏まえつつ、日本と赤道ギニアとの友好協力関係がより一層発展するよう、全力を尽くして参ります。
 

 

 

2021年10月

駐ガボン日本国大使

野口 修二